1年3ヶ月乗ってきた愛車と、とうとう別れることになった。
駐車場自体は少し離れたところに月1万円のところがあると教えられたが、
10分もすれば急行停車駅に着けると言う新居の立地と
車検費用やら任意保険やら自動車税やらを考えると
維持し続けるのはメリットもなく夢物語、と言う結論になってしまった。
11月1日朝、ガソリンスタンドの自動洗車機で洗車。車内も掃除機で掃除。
本当なら手間暇かけて洗ってやりたいところだったが、
他にするべきこともあり時間はかけてられないのでやむなく断念。
布団などを買ったあと、川越街道を下りつつ業者に査定してもらう。
これがラストドライブ。
3つの業者に査定してもらうも、やはり結論は廃車。
そんな中、抹消でよければ引き取る、と言う業者が見つかる。
何でも、一旦登録を消して売りに出してみるのだとか。
売れなければ廃車になるかもしれないが、もしかすれば
ネットやオークションなどで買い手が見つかるかもしれない。
そうなれば、この車はまだまだ走ることが出来る、と言うのだ。
まだ走行5万4千キロ、十分走れる車を自分の不甲斐無さから
廃車にすることに忍びなさを感じていた私は、
抹消費用1万円を支払ってその業者に引き取ってもらうことにした。
廃車にすればリサイクル料を含めて全て無料でやってもいい、と
言ってくれる業者さんはいるし、2万数千しか残ってない状況で1万は痛い。
しかし、本来なら査定などつかないのは承知のうえで、
廃車まで走らせてやろうと思っていた車である。
1年3ヶ月を共に過ごして来た相棒である。
そんな愛車にまだまだ走れる可能性を残してやるための、
言わばせめてもの手向けだった。
帰りは、近くの駅までキャバリエで送ってもらった。
私を降ろして走り去っていく、かつての愛車。
見送る目に、涙が溢れてきた。
今までありがとう、キャバリエ。
不甲斐無いばかりに廃車まで付き合ってやれなくて、ごめん。
電装系は弱いけどよく走る辺りは、その名の通りかもしれない。
不人気かもしれないけれど、味のあるいい車だった。
乗っていて、楽しいと思える車だったよ。
――お前に乗っていた日々は、決して忘れない。
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