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ネトウヨ風味のヌルオタ、緑城雄山のチラシの裏

若宮健「なぜ韓国は、パチンコを全廃できたのか」(祥伝社新書)、読了

著者の若宮健氏はパチンコ依存の問題について声をあげる中で、
韓国においてパチンコが禁止されたのを最初にリポートされた作家である。

かつて私が幹事を務める「名も無き市民の会」で
パチンコ店における出玉の換金行為を取り締まり、
かかる行為を完全に違法化するよう求める請願
として国会請願運動を
行っていた際に、氏が著書を献本して下さったと言う経緯がある。

そして、氏がこの本を出すにあたって会の幹事の一人である
藤原さんに取材を行っていることを聞いていたこともあって、
発刊を楽しみにしていたこともあり、早速購入・読了。
斜め読み気味ではあるがまずは一読したので、大まかな概要を紹介しつつ
感想などを記していきたい。



まず、本書は3つの章から構成されている。

一章 なぜ韓国は、パチンコを全廃できたのか
二章 なぜパチンコは、廃止されねばならないのか
三章 なぜ日本は、パチンコを廃止できないのか



一章では2006年にメダルチギ(パチンコ)を完全にした
韓国の状況について、日本の状況と丁寧に対比しながら紹介している。
韓国ではメダルチギの悪影響が日本以上の参上をもたらしていたが、
ノムヒョン大統領の甥や側近が関連した贈収賄事件をきっかけに、
マスコミや世論がパチンコ糾弾に傾き、機体押収と言う形で
パチンコが全面的に廃止されるようになったと言う。

驚かされたのは、当時の首相がメダルチギの氾濫に対して
「射幸性の高いゲーム機が全国に拡大し、庶民の生活と経済に深刻な被害を
もたらした。深くお詫びする」と、お詫びの談話を出したと言うことだ。
自らの失政に対してこうも潔く詫びることは、民主党か自民党かを問わず
日本の政治家にはまず真似することは不可能だろう。

ネトウヨ連中は韓国を馬鹿にするきらいがあるが、
少なくともパチンコを巡る政治やマスコミの対応に関しては
韓国の方が日本よりもはるかにまともと言うのが現実であるようだ。


二章では、パチンコ店アルバイトの芸人ウェルダン穂積氏への取材と
若宮氏に寄せられたメールを中心に、パチンコが社会に如何なる惨状を
もたらしているかを明らかにしている。

パチンコ店アルバイトの視点から描き出される店内の惨状は、
客として入ったことがない私の想像をはるかに超えて悲惨なものであった。
負けても負けてもパチンコを打ちに来る客。そんな客を見ていながらも
自らもパチンコにはまって依存症になる店員。穂積氏も例外ではなかったと言う。

余談になるが、ウェルダン穂積と聞いてどこかで聞き覚えがあるなと思ったら、
アキバのリアルシャアの人かー!!
当然ながら、穂積氏本人も自らのブログでこの本のことに触れているので、
そちらも興味があればどうぞ。


三章では、政治的な側面を中心に、日本でパチンコが廃止されない
事情について述べている。
この章の最初、P146~P148「反響が大きかった国会請願運動」において、
名も無き市民の会で行った国会請願について触れて下さっている。
国会請願について、その手続きの流れや請願の持つ意味などについて、
根気強く粘り強く進めていくしかない時間のかかるものであることも含めて、
簡潔ではあるが充分な記述がなされている。

その後の項で若宮氏は、しかし、としていわゆるパチンコ議員の存在や
パチンコの問題を取り上げることのないマスメディアについて触れていく。
中でも、「パチンコ支援プロジェクト」と若宮氏が評した
「民主党新時代娯楽産業健全育成プロジェクトチーム」の
活動目的があまりにもパチンコを野放しにするような酷いもとであることと、
業界擁護の国会質問を行った議員が後に農水大臣となっていること
(本書中では触れられていないが、山田正彦農水大臣(当時)は宮崎での口蹄疫に
対応するにあたり、県民の生活を人質にとって民間種牛の処分を県側に強要している)の
2点は、私にとって衝撃的な事実であった。



パチンコが抱える害悪について、また、パチンコを取り巻く事情について、
わかりやすく示されている一冊であり、パチンコの問題に取り組む上で
必須の著であると言えよう。
パチンコを何とかしたいと言う問題意識をお持ちの方はもちろん、
パチンコの何がいけないの?と言う方にも、ぜひ一読して頂きたいと思う。

ちなみに、作中で紹介された名も無き市民の会の国会請願については、
趣旨を修正して、署名の募集を再開する準備を進めているところである。
準備が整い次第募集再開の旨を告知する予定でいるので、
その時をどうぞ期待してお待ち頂きたい。

  

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コメント
No title
こっちにも批判めいたことを書くけどごめんね。

緑城陛下の言ってることも、やってることも、それだけを見たら正しいと思う。
でも、前にけんかした時に言ったけど、やっぱり活動に中身がないと思う。

ネットで人様の本を書評するだけならこれで良いと思うけど、
パチンコに反対する「活動家」としては物足りないと思う。

今、自分は精神科で働いていて、依存症の患者様ともいっぱい関わっているけど、
本当に洒落にならない。現実問題、凄まじい世界があると思う。

でもそれは、日々仕事で関わったり、GAみたいな自助グループ(分かんなかったらググって)で
話を聞いているから分かることで、やっぱり本で読むだけとは大違いなのね。
当事者に寄り添うって、言うは簡単だけど、実際は難しいし、
だからこそ何度も足を運ばないといけない。
2010/12/25(土) 20:17 | URL | yume #-[ 編集]
No title
陛下の活動って、いつもそうなんだけど、その活動を通してどうにかしたい人の顔が見えてこないんだ。

たとえばパチンコには依存症の問題がある、だったら実際それに苦しんでいる人はどんな思いなのか、
今の社会に何を望んでいるのか、それを汲み取って活動に組み入れていく姿勢がないのよ。

実際のことが分かっていない人にいくら活動してもらっても、当事者からすると微妙なの。
活動で得られたことが、当事者にはダイレクトに還元されないことが多いから。

せっかく「行動する」を目標に掲げているんなら、もっと当事者の元に足を運んでほしい、
請願とか何とかよりも先に、そこを「行動」しないと、本末転倒だと思う。

パチンコを廃止したいのなら、パチンコで苦しんでいるどんな人のことを考えて活動しているのか、
そこをもう一回考え直してほしい。

依存症の人達が対象じゃないとすれば、例えば誰?
国とか社会のためとかそういう大きいレベルでだけ考えても、そこで出来るのはパチンコ廃止を決める法律だけ。
実際困っている人をダイレクトに支援できる法律は出来ない訳で。
それじゃ、勿体無くない?

陛下は誰の幸せのために活動しているの?
2010/12/25(土) 20:22 | URL | yume #-[ 編集]
No title
度々ごめんね。さっきの文章を書いた後もずっと考えていました。
陛下からするといやなことばっかり書いていると思う。
それが分かっているから、書いた後もやっぱり書かなかった方が
良かったかな…と思ったり。

でも現場で働いている身からすると、現状を踏まえずに理屈だけが
展開されているのはとても苦しいんです。

本当、依存症って、本人だけでなく、家族も周囲もみんなひっくるめて、ぶち壊す。
お金だけでなく、心も身体も、何もかも無茶苦茶にする病気(そして障害として残る)
なんだけど、あんまり実態が知られてなくて。

時々2ちゃんとか検索エンジンとかで適当に調べてみて、
依存症がどういうイメージで捉えられているかを見て、愕然とするんだけど、
ネット上での誤解や偏見は特にひどい。

別に陛下が依存症にそこまで関心を持たないのが
悪いんじゃなくて、世の中一般でほとんど理解されてないんだと思う。

実際の所、患者さん達の自助グループは、特定の主義主張や社会的信条・政治活動などに
加担しないでお互いのコミュニティを作っているし、そうすることで自分たちの居場所を
維持している(AAやGAの理念にもあるしね)し、そこが自助グループのすごーーく良い所
なんだけど、それだけに社会に認知されにくいという部分もある訳で。難しいところ。

この自助グループの集まりは、普段はクローズド(当事者だけの集まり)だし、日によっ
てはオープン(当事者の家族や医療関係者、依存症に関心のある人も話を聞ける日のこと)
もあるけど、あくまで当事者が依存症と向き合うための集まりで、社会に宣伝するための
物じゃないから、積極的に告知している訳でもないしね。

あ、でも自助グループで検索したら、いつがオープンの日かは分かるよ。
ただし、依存症に関心がある一個人として話を聞くのが前提。
パチンコを廃止するという目的を持っていたとしても、政治活動の話は絶対に駄目!
(この辺の話は長くなるので、気になったら連絡頂戴。こっちから電話してでも話すから。)

医療界でも、「要は控えりゃ済むことなんですから」なんて言っている所が未だにある位で…。
控えられるんなら病気じゃないっての!
どれだけやってるかじゃなく、アルコールやギャンブルや薬物を手放せないから依存症なんだよ!
と思ったり。…世の中に理解して貰えるように、精神科がもっと頑張らんといけんのかな、
と思う所はあります。

ごめんね、愚痴めいた話で。でも社会を変えるということは誰かの生活を変えるという事で。
そこの重みと責任とを、活動するからにはもうちょっと自分の活動に感じてほしいなぁ、
と思う次第。

どんな理想を掲げても、その裏には誰かの生活があるんです。
パチンコ議員とかの話は疎いから依存症の話ばかりだけど、こういう現場があったりします。
2010/12/26(日) 02:52 | URL | yume #DWgh5vZM[ 編集]
うーむ
>ネットで人様の本を書評するだけならこれで良いと思う

今回はタイトルと書式からして、本のレビュー記事。
なので、貴方もおっしゃるように「これで良い」。


>その活動を通してどうにかしたい人の顔が見えてこないんだ。
>陛下は誰の幸せのために活動しているの?

多分根本的なところを勘違いしてると思うんだけど、
私は特定の「誰か」のために活動しているわけじゃない。
むしろ特定の誰かに偏らない活動を意識してるわけで、
敢えて言うなら顔も知らない多数の人々、となるか。


もう一つ勘違いして捉えてると思うのは、
この請願は「三点方式と呼ばれる偽装換金を隠れ蓑に違法な賭博営業が
野放しになっているので、法整備して摘発してほしい」と言うのがあくまで主題。
請願の趣旨をちゃんと読んでないのか、依存症の現場の視点が強すぎて
読んでても見落としているのかと言う気がしないでもない。


ともあれ、依存症の現場の話は参考にしておきます。
ただし、パチンコの問題は依存症者に限られたことではありませんから、
必要以上に肩入れすることもしません。
2011/01/03(月) 05:59 | URL | 緑城雄山 #3/2tU3w2[ 編集]
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プロフィール

緑城雄山

  • Author:緑城雄山
  • 【概略】
    40歳、男。
    趣味はTRPG他ゲーム。

    市民団体「名も無き市民の会」幹事

    【性格】
    気まぐれな自由人。

    【Twitter】
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    【MSN】
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